「どこよりも早い2027年度入試用時事用語集」では、2027年度入試を迎えるうえで絶対に知っておきたい「重要時事用語」の解説を行っています。
- 子どもにとっては「分かりやすく学べる」、
- 大人にとっては「深いところまで学べる」
をモットーにしているので、みなさんぜひ最後まで読んでみて下さいね。
「ホルムズ海峡」をさらっと学ぶ
この章では、「ホルムズ海峡」を辞書的にさらっと学べます。
「ホルムズ海峡(ほるむずかいきょう)」とは、中東のオマーン湾とペルシャ湾をつなぐ海峡のことです。このホルムズ海峡の北側にはイランがあり、南側にはオマーンがあります。ペルシャ湾岸の産油国からの石油を運ぶための輸送ルートとなっているため、エネルギー輸出入の観点で極めて重要な海峡です。
「ホルムズ海峡」をしっかり学ぶ
この章では、「ホルムズ海峡」を分かりやすく、でもかなり深くまで学ぶことができます。
【1. そもそも、海峡とは?】
「ホルムズ海峡」云々の前に、まずは「海峡」の意味を押さえておきましょう。(「海峡」の意味を答えられない人は意外と結構多い。)
「海峡(かいきょう)」というのは、陸と陸との間にはさまれて幅が狭くなっている水域のことです。
と言っても言葉だと伝わりにくいかと思うので、図で見てみましょう。

(マラッカ海峡の図)
このように、海がせばまっている部分(赤丸のところ)が「海峡(かいきょう)」です。
「海峡(かいきょう)」 = 陸と陸との間にはさまれて幅が狭くなっている水域のこと。
【2. 海峡はなぜ重要なのか?】
現代社会において、石油タンカーやコンテナ船、貨物船などのたくさんの船が、海を渡ってさまざまな物質を輸送しています。僕らの生活は、こういった船の輸送の上になりたっています。
これらの船の通り道(航路)はたくさんありますが、そこでポイントになるのが海峡です。
海峡というのは、先述の通り幅が非常に狭い。
なので、船はそこを通るしかないんです。
よって、海峡がふさがると(封鎖されると)、世界中の物流が止まってしまって大問題になってしまうわけです。
せまい部分だから、そこが詰まると全てがとまってしまう。これが海峡が重要である理由です。
海峡はせまいからこそ、そこが通れるかどうかが世界の物流において超重要な意味を持つ。
【3. 代表的な2つの海峡】
さて、そんな超重要な海峡ですが、世界には代表的な海峡が2つあります。
1つ目は、先ほどの図1の「ホルムズ海峡」です。
2つ目は、先ほどの図2の「マラッカ海峡」です。
今回は1つ目の「ホルムズ海峡」について深掘りしていきましょう!
(2つ目のマラッカ海峡については別記事で開設予定です。)
世界の代表的な海峡は「ホルムズ海峡」と「マラッカ海峡」の2つ。
【4. ホルムズ海峡の位置を把握しよう】
ホルムズ海峡の位置は、2つの視点で理解したいところです。1つ目の視点は「海洋上の位置」、2つ目の視点は「陸地上での位置」です。
〈4-1. ホルムズ海峡の海洋上での位置〉
まずは以下の図を見てみてください。
この図から分かるように、ホルムズ海峡というのはアラビア海側から見た時、手前のオマーン湾と奥のペルシャ湾の間にある海峡です。
よって、奥のペルシャ湾岸の国々の輸出入の際に、このホルムズ海峡が重要となります。
〈4-2. ホルムズ海峡の陸地上での位置〉
次に、陸地上での位置も見てみましょう。
こちらも以下の図を見ながら把握していきましょう。
ホルムズ海峡というのは、北側のイラン、南側のオマーン(ムサンダム半島)に挟まれた海峡であることが分かるかと思います。
また、ホルムズ海峡の奥にあるペルシャ湾岸には、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、カタール、クウェート、イラク、イランといった国々があることも分かるかと思います。
ホルムズ海峡は、
・オマーン湾とペルシャ湾の間にある。
→ペルシャ湾岸には、サウジアラビア、UAE、カタール、クウェート、イラク、イランなどがある。
・北側にイラン、南側にオマーンがある。
【5. ホルムズ海峡の重要性】
ホルムズ海峡の奥のペルシャ湾岸の国々を見て、お気づきの方も多いでしょう。
そう、その大半は産油国なんです。以下の「世界の原油生産量ランキング(2024年)」を見ると、ペルシャ湾岸の6か国すべてが15位以内にランクインしています。
[世界の産油ランキング]
・3位:サウジアラビア
・5位:イラン
・6位:イラク
・9位:アラブ首長国連邦(UAE)
・10位:クウェート
・15位:カタール
となっています。(ちなみに1位はアメリカ、2位はロシアです。)
つまり、ホルムズ海峡というのは、中東の産油国が輸出する石油(原油)の通り道となっているため、世界のエネルギー安全保障という観点で非常に重要というわけです。(具体的な数値で言うと、世界の石油需要の約2割(日量2000万バレル)がこのホルムズ海峡を通過して運ばれています。また、石油だけでなく液化天然ガス(LNG)も約2割がこのホルムズ海峡を通過して運ばれています)
よって、このホルムズ海峡が封鎖されるとかなり大きなニュースになるわけです。
(→参照:「ホルムズ海峡、事実上封鎖」(日本経済新聞2026年3月1日) )
ホルムズ海峡は、中東の産油国が輸出する石油(原油)の通り道となっているため、世界のエネルギー安全保障の観点で非常に重要。(代替ルートもほとんどないため替えが利かない。)
おまけ:ホルムズ海峡の「ホルムズ」とは?
「ホルムズ海峡」と呼ばれるところには、かつては「ホルムズ王国」がありました。
このホルムズ王国の「ホルムズ(Hormuz)」というのは、叡智・理性・調和の神を意味するゾロアスター教の最高神「アフラ・マズダー(Ahura Mazda)」に因んでおり、この「アフラ・マズダー(Ahura Mazda)」が訛(なま)って「ホルムズ(Hormuz)」となりました。
(たしかに、「アフラ・マズダー」の語頭の「ア」と語尾の「ダー」を省くと、「フラマズ」となって「ホルムズ」に近い発音になります。)
ちなみに、この「アフラ・マズダー」に因んだ名づけられたものは、実は日本にもあります。
それは、日本の自動車会社「マツダ」です。
自動車会社のマツダは、「アフラ・マズダー(Ahura Mazda)」に因んで名づけられたため、英語表記は「Matsuda」ではなく「Mazda」なんです。
中東の「ホルムズ海峡」と日本の自動車会社「マツダ」が実は同じ語源というわけです。これはあくまでおまけですが、なかなか面白いですよね。
というわけで、今回はこのあたりで。
最期まで読んで下さり、ありがとうございました。
また次回、お会いいたしましょう!